ニッケル・カドミウム電池は、繰り返し充電して使える代表的な二次電池です。高校化学でも頻出で、化学反応式や充電の仕組み、メモリー効果などが重要ポイントになります。この記事では、ニカド電池の特徴やメリット・デメリットをわかりやすく解説します。
ニッケル・カドミウム電池とは? 充電できる仕組みや特徴をわかりやすく解説
ニッケル・カドミウム電池とは、繰り返し充電して使える「二次電池」の一種です。「ニカド電池」と呼ばれることもあり、以前は家庭用充電池やコードレス機器などに広く利用されていました。
現在ではリチウムイオン電池が主流になっていますが、高校化学では二次電池の代表例として登場することがあります。
高校受験や定期テストでは、
- なぜ充電できるのか
- 正極と負極の材料
- 化学反応式
- リチウムイオン電池との違い
- メモリー効果とは何か
などが重要ポイントになります。
ニッケル・カドミウム電池は、丈夫で繰り返し使用しやすい反面、環境面で課題がある電池としても知られています。
ニッケル・カドミウム電池の仕組みとは? 電子の流れを簡単に解説
ニッケル・カドミウム電池では、負極にカドミウム(Cd)、正極にオキシ水酸化ニッケル(NiO(OH))を使用します。
また、電解液には水酸化カリウム(KOH)などのアルカリ性水溶液が使われています。
放電時には、負極のカドミウムが電子を放出し、その電子が導線を通って正極へ流れることで電流が発生します。
負極(-極)の反応
Cd+2OH–→Cd(OH)2+2e–
カドミウムは電子を放出しているため、「酸化」が起こっています。
正極(+極)の反応
2NiO(OH)+2H2O+2e–→2Ni(OH)2+2OH–
正極では電子を受け取るため、「還元」が起こっています。
全体の化学反応式
Cd+2NiO(OH)+2H2O→Cd(OH)2+2Ni(OH)2
高校化学では、「負極で酸化、正極で還元が起こる」という基本を整理することが重要です。
ニッケル・カドミウム電池はなぜ充電できるの?
ニッケル・カドミウム電池が充電できる理由は、外部から電流を流すことで反応を逆向きに進められるからです。
つまり、
- 放電=化学エネルギーを電気エネルギーへ変換
- 充電=電気エネルギーを化学エネルギーとして蓄える
という仕組みです。
充電すると、Cd(OH)2が再びCdへ戻り、Ni(OH)2もNiO(OH)へ戻ります。
そのため、何度も繰り返して利用できます。

ニッケル・カドミウム電池の特徴とは?
ニッケル・カドミウム電池には、他の二次電池にはない特徴があります。
丈夫で長寿命
充電と放電を何度も繰り返せます。
過酷な環境でも比較的安定して動作するため、工具や無線機などにも利用されていました。
大電流を流せる
瞬間的に大きな電流を必要とする機器にも向いています。
低温に強い
寒い場所でも性能が低下しにくい特徴があります。
ニッケル・カドミウム電池のデメリットとは?
便利な電池ですが、欠点もあります。
メモリー効果が起こる
ニッケル・カドミウム電池では、「メモリー効果」が有名です。
これは、電池を使い切る前に何度も充電すると、「そこまでしか使わない電池」だと記憶したように容量が減少する現象です。
例えば、半分しか使わずに充電を繰り返すと、本来より早く電池切れになったように感じます。
カドミウムが有害
カドミウムは有害な重金属です。
そのため、廃棄時には適切なリサイクルが必要になります。
環境負荷の問題から、現在では利用が減少しています。
リチウムイオン電池より重い
エネルギー密度が低く、同じ容量なら大型化しやすい欠点があります。
ニッケル・カドミウム電池とリチウムイオン電池の違いは?
現在ではリチウムイオン電池との比較問題もよく扱われます。
ニッケル・カドミウム電池
- 丈夫で長寿命
- 低温に強い
- メモリー効果がある
- 重い
リチウムイオン電池
- 軽量で高性能
- エネルギー密度が高い
- メモリー効果が小さい
- スマホやEV向け
現在は軽量で高性能なリチウムイオン電池が主流ですが、ニッケル・カドミウム電池にも耐久性という強みがあります。
ニッケル・カドミウム電池はどこで使われていた?
以前はさまざまな製品に利用されていました。
例えば、
- コードレス電話
- 電動工具
- 無線機
- ラジコン
- 非常用設備
などです。
現在ではリチウムイオン電池やニッケル水素電池へ置き換わるケースが増えています。
ニッケル水素電池との違いは?
ニッケル・カドミウム電池と似たものに、「ニッケル水素電池」があります。
ニッケル・カドミウム電池
- 負極にカドミウムを使用
- メモリー効果が大きい
- 環境負荷が大きい
ニッケル水素電池
- 負極に水素吸蔵合金を使用
- 環境負荷が小さい
- 容量が大きい
現在の充電池では、ニッケル水素電池の方が広く利用されています。
高校受験・定期テストで重要なポイント
ニッケル・カドミウム電池では、次の内容が頻出です。
- 二次電池である
- 負極はカドミウム
- 正極はオキシ水酸化ニッケル
- アルカリ性電解液を使用
- メモリー効果がある
- カドミウムは有害な重金属
特に、「メモリー効果」は特徴的な性質なので重要です。
ニッケル・カドミウム電池のまとめ
ニッケル・カドミウム電池は、充電して繰り返し使える代表的な二次電池です。
丈夫で低温に強い特徴を持っていますが、メモリー効果や環境負荷といった課題もあります。
現在ではリチウムイオン電池やニッケル水素電池が主流になっていますが、二次電池の基本を理解するうえで重要な電池です。
高校受験や高校化学では、
- 化学反応式
- 正極・負極の材料
- メモリー効果
- リチウムイオン電池との違い
を整理して覚えておきましょう。


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