早稲田大学の中でも「比較的入りやすい学部はあるのか」と気になる方は多いでしょう。
本記事では文系・理系別に偏差値の低い学部を整理し、いわゆる穴場とされる学部の特徴や受験戦略について詳しく解説します。
1. 早稲田大学全体の偏差値帯と学部差
早稲田大学の学部偏差値を河合塾のデータで見ると、次のように分類できます。
· 上位学部:偏差値65~70前後(政治経済学部、法学部、文学部、文化構想学部、社会科学部、国際教養学部など)
· 中堅学部:偏差値62~66前後(商学部、経済系、理工系の一部など)
· 相対的に低めの学部:偏差値60~63前後(教育学部、人間科学部、創造理工学部など)
※例:河合塾によれば教育学部は偏差値62.5~67.5、人間科学部は60.0~67.5、創造理工学部は62.5~65.0と報告されています。
これらは早稲田の中では低めですが、他大学と比べれば依然として高いレベルです。
学部間の偏差値差が生じる要因は主に以下の通りです:
· 受験者数・倍率の違い:人気学部は志願者数が多く倍率も高いため、合格ボーダーが上がりがちです。
· 入試科目の違い:数学・英語・小論文など科目構成が学部ごとに異なり、特定科目の得意・不得意で有利不利が生じます。
· 共通テスト利用有無:共通テスト利用入試を導入する学部は、科目数や配点が変わり、受験校としての難易度が変動します。
· 募集定員:定員が多い学部は合格可能枠が大きいため、結果として偏差値や倍率が下がりやすい傾向があります。
「入りやすい学部」とは、相対的に偏差値が低く、かつ倍率も抑えめである学部と考えられます。
例えば、教育学部のように募集定員が比較的多い学部や、共通テストだけでも合否判定ができる学部(英語科目中心の入試方式がある学部)などが該当します。
しかし、偏差値の低さだけで狙う学部を選ぶのは危険です。
次章以降では、文系・理系ごとに入りやすいとされる学部を個別に検証します。
2. 文系学部で入りやすい学部
教育学部
早稲田の教育学部は文系学部の中では偏差値が比較的低い部類で、狙い目とされています。
河合塾によると教育学部の偏差値は約62.5~67.5で、早稲田全体では下位寄りです。
中でも英語英文学科は文系学部に比べて倍率が低めで、合格ボーダーも低めといわれます。
例えば2025年度一般選抜では、英語英文学科のA方式・C方式ともに偏差値目安65.0でした。
また共通テスト利用方式(C方式)を選ぶと、個別試験が英語のみ(配点150点)になるため、対策範囲を絞りやすいという利点があります。
英語力に自信があり、共通テストでも8割程度取れる受験生にとって、教育学部英語英文学科は「狙いやすい学科」と言えるでしょう。
ただし、教育学部内でも数学・理科科目を課すコースはやや偏差値が高くなるため、学科選択による難易度差に注意が必要です。
人間科学部
人間科学部(所沢キャンパス)は、「健康福祉科学科」「人間情報科学科」「人間環境科学科」の三学科から成り、いずれも文理融合型の学びが特徴です。
河合塾データでは、人間科学部全体の偏差値が60.0~67.5となっており、早稲田の中でも最低レベルです。
特に健康福祉科学科は、2026年度入試からスポーツ科学部が分離されてできた経緯もあり、倍率は抑えめで、個別試験の科目数も他学部に比べて少なめです。
実際、健康福祉科学科は共テ利用方式で数学と英語のみ、小論文を課す一方、競技歴方式(スポーツ履歴含む)でも受験可能で、対策が立てやすいと受験生から評されています。
人間科学部全体では、共テ+数学・英語の方式で偏差値が60.0、他は65.0~67.5程度と幅がありますが、これは学科や入試方式による違いです。
基礎学力がある受験生であれば、人間科学部も十分に狙える学部と言えます。
スポーツ科学部
スポーツ科学部(所沢キャンパス)は、文系として扱われることも多い特殊な学部です。
こちらは体育系の総合学部で、入学後に競技ごとにクラス分けされる仕組みです。
偏差値データでは具体的な数値は公表されていませんが、共通テスト得点率の目安が78~86%と、他学部の文系よりやや低めです。
合格判定には、「共通テストのみ方式」と「共通テスト+競技歴方式」があり、いずれも体育・スポーツに関する書類審査を加味します。
一般的に、これらの方式は理系・文系学部と比べ科目が少なく、体育実績等で加点できるため、競技実績のある受験生にとっては合格しやすい傾向があります。
したがって、スポーツ経験が豊富で共通テストにもある程度得点できる受験生には狙い目の学部と言えるでしょう。
3. 理系学部で入りやすい学部
創造理工学部の一部学科
創造理工学部(西早稲田キャンパス)には建築・機械・経営システム・環境などの学科があり、総合機械工学科では特に合格ラインが低く設定されています。
河合塾によれば創造理工学部の偏差値目安は62.5~65.0で、そのうち「総合機械工学科」のみ62.5(他は65.0)と最も低くなっています。
総合機械工学科は定員こそ少ないものの、理系の中では数学・理科の配点がやや低めで済む傾向にあります。
建築学科や経営システム工学科など他学科(偏差値65.0)に比べると、総合機械工学科は入りやすい部類といえます。
なお、創造理工学部全体では偏差値62.5~65.0と見られますが、これは学科ごとの人気度や出題科目数にもよるものです。
先進理工学部の一部学科
先進理工学部(西早稲田キャンパス)も学科によって難易度が異なります。
偏差値範囲は65.0~67.5ですが、物理学科や生命医科学科(偏差値67.5)のように専門性の高い学科は上位に、応用物理学科・化学科(偏差値65.0)などはやや入りやすい目安です。
電気・情報生命工学科や応用化学科なども偏差値65.0とされています。
一般に、基礎科学系(物理・化学)は難易度が高めであり、応用系や情報系が比較的下がります。
そのため、先進理工学部で狙うなら、生命医科学や物理のような高偏差値学科ではなく、例えば電気・情報工や応用化学など志願者数が若干少ない学科が狙い目です。
理工系で入りやすい学部の特徴
理工系全般に言えるのは、「人気分野では倍率が高い一方、マイナー分野は狙い目」という傾向です。
また、学部内で募集方式が学科を選択しない「系別入試」を採用する基幹理工学部などは、1年次に幅広い科目を学ぶ点が特徴で、理系受験生には合格しやすい選択肢となりえます。
学科選択のない学系別入試は、入学時点での専門拘束がないため、進路変更の自由度も高い点で人気があります。
以上のように、理系でも特定の条件が揃えば「入りやすい学部」が存在します。
4. 早稲田大学で入りやすい学部を狙う戦略
学科・専攻ごとの難易度差を理解する
同じ学部内でも、科目構成や人気度によって合格難易度に差があります。
例えば先述の創造理工学部では学科ごとの偏差値に違いが出ています。
これは、募集人数や試験科目数の違いが影響します。
志望学部・学科を決める際は、「総合的に」偏差値や募集定員を見るだけでなく、各学科の試験内容(数学が得意か英語が得意かなど)を確認することが重要です。
文系でも、例えば教育学部の英語学科は英語中心で社会科が不要な方式があるなど、学科により対策が変わります。
志望校選びでは志望学部だけでなく学科・専攻ごとの特徴も把握しておきましょう。
入試方式を使い分ける
早稲田大学では一般入試(一般選抜)だけでなく、大学入学共通テスト利用入試(共テ利用)や総合型選抜(AO入試)など多様な入試方式が用意されています。
中でも共通テスト利用方式には科目数が減り、合否が共通テストの得点のみで判定される方式もあります。
たとえば教育学部英語英文学科のC方式では、個別試験が英語だけ(配点150点)となります。
自分が得意な科目が少ない場合や、幅広い科目が苦手な場合は、科目数が少ない方式や共テ型を活用するのが有効です。
併願する場合でも、学部によって併願可否・併願パターンが決まっているため(例:教育学部内A~D方式の併願不可など)、早めに入試要項を確認して戦略を練る必要があります。
キャンパス立地の違いを考慮する
早稲田大学は本キャンパス(早稲田)と副キャンパス(所沢、西早稲田)に分かれており、一般に都心寄りの学部は人気が高く、郊外キャンパスの学部は比較的合格しやすい傾向があります。
文系では西早稲田や所沢にキャンパスを置く教育学部・人間科学部・スポーツ科学部が該当します。
これらの学部は東京の中心から少し離れた環境に位置し、志願者数がやや少なめであるため、偏差値も相対的に低く抑えられています。
理工系でも西早稲田にある創造・先進理工学部は築地キャンパス(所沢)に比べ競争率が低いなどの特徴があります。
志望校選びの際には「都心ならではの利便性」と「競争率の低さ」のバランスを考えてみるとよいでしょう。
5. 偏差値が低い学部でも価値はあるのか
早稲田大学ブランドの強さ
早稲田大学の学部名にかかわらず、「早稲田大学卒業生」というブランドは就職・進学で大きな強みとなります。
国内外で認知度が高く、企業からの評価も安定しているため、偏差値が相対的に低い学部であっても、学歴フィルターで不利になるケースは少数派です。
実際、多くの卒業生が金融・商社・マスコミ・公務員など多様な分野で活躍しており、学部にとらわれないキャリア形成が可能です。
一般に「早稲田の看板」を活かせるのは、むしろどの学部からでも同じと考えて差し支えありません。
学部よりも個人の努力が重要
大学生活では履修科目や課外活動、インターンシップ、資格取得といった個人の取り組みがキャリアに直結します。
たとえ入試偏差値が低い学部に進んだとしても、在学中に専門知識やスキルを磨き、就職活動で成果を示せば高評価を得られます。
実際、各種口コミサイト上では「学部の難易度よりも、本人の勉強・行動次第で大きく変わる」という声も多く聞かれます。
したがって、どの学部に入っても、早稲田で学ぶ環境を最大限に活用する姿勢が重要です。
将来への影響
最終的に重要なのは「何を学ぶか」ではなく「何をするか」です。
早稲田大学の「偏差値低め学部」であっても、卒業後に自分の専門分野で成果を上げれば、充分にキャリアを切り拓けます。
たとえば教育学部出身者でも企業に就職する人は多く、語学力・専門知識・行動力などを示せば、大手企業や外資系企業に進むケースも珍しくありません。
結局、大学名や学部名が直接将来を決めるわけではなく、在学中の経験と努力が重要です。
学部の偏差値に過度にとらわれず、自分の将来像に合った学びを選ぶことが、最も大切なポイントと言えるでしょう。
6. まとめ
早稲田大学の中で偏差値が低めとされる学部は、文系では教育学部(特に英語英文学科)、人間科学部、スポーツ科学部など、理系では創造理工学部の総合機械工学科、先進理工学部の一部学科などが挙げられます。
これらの学部は確かに偏差値の目安がやや下がっていますが、他大学と比べれば高水準です。
入試においては偏差値だけでなく、試験科目や倍率、共通テスト利用の有無を踏まえて戦略を立てることが重要です。
また、早稲田大学というブランド力と、在学中の努力があれば、どの学部からでも十分にキャリアを築くことができます。
したがって、「偏差値が低い」と言われる学部に進む場合でも、自分の興味・適性に合った学びを重視し、早稲田での充実した学生生活を送ることが最良の選択と言えるでしょう。


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